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まんがれ

21歳フリーターのぽんこつブログ

【おやすみプンプン】読み終わった後胸にぽっかり穴が開いたような虚無感に襲われるるる【ネタバレ】

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すべて読み終えた後になんともやりきれない感情に胸がぎゅーっとなるこの作品

今回は完全主観の感想・考察です。あらすじはこちら↓

 

mangare.hatenablog.com

 田中愛子との逃避行劇

プンプンは南条ではなく田中愛子を選びました。その時タクシーの中でみた南条の姿は小学生時代、バスの中から見た田中愛子と同じカットです。南条に出会い手に入れたささやかな「日常」と決別し、田中愛子との未来を選択します。これはプンプンのケジメなのでしょう。プンプンは確信します「田中愛子はやっぱり運命の人」だったのだと。止まっていた時間がやっと動き出しました。その後母を説得しに行く途中で田中愛子の語る未来予想があまりにも普通の女の子過ぎて今置かれている田中愛子の現実とのギャップに胸が痛かった。田中愛子はただ普通の女の子になりたかっただけ。小学生のころからそれを切に願っていただけなのに。母という絶対的な存在が田中愛子を苦しめていた。そして最後鹿児島の病院に着いたときそこに叔父の姿は無かった。林の中ではプンプンへの疑心が強くまだ生に媚びている様子だった田中愛子。しかし小学生の時から一縷の望みであった叔父の存在そのものが崩れ去った。暗闇の林の中から日照りの射す誰もいない街模様の描写は田中愛子の中で完結した、そんな吹っ切れたものの暗喩なのかもしれない。そしてこの時死を覚悟したのだろう。ハンググライダーを見て「だんだん…落ちてく…」「君が期待してるよりあたしは平凡な人間なんだ」と、このセリフが示唆している。プンプンが「ずっと気になってたんだ…君は僕が自殺するのを止めるために、自分が殺したって嘘をついたんじゃないかって…」田中愛子は「嘘じゃないよ…」と言ってキスをするシーン。今までプンプンを苦しめてきた田中愛子の最期の優しさだったのでしょう。そして最後のセリフ「もしあたし達が離れ離れになったとしても…七夕の日はお互いの事を思い出そうね」短冊にも書いたように死を覚悟した上でのこのセリフは読み返すたびに涙してしまいますね…。

プンプンのその後

小学生のころみんなで天の川を見た廃工場に赴きます。単行本第二巻にてこの廃工場を訪れた時にみた幽霊は今の自分だったのです。すべてをやりきったプンプンは神様というもう一つの人格との決別、田中愛子との決別のため自ら左目を刺して自決を図ります。「おやすみ、プンプン」。この時小野寺プンプンは死にました。

その後病院での取り調べで名前を聞かれます。前後のページから察するとプンプンの名前は「希望」だったのか…。ここは判断しかねますが、そうであると思われる描写がありますね。後日夢の中で田中愛子と出会い、今までのプンプンを苦しめていた呪文「プンプンは嘘つかないよね?」というセリフに「ごめんね。僕は嘘つきだよ」と希望としての発言。そして南条をはじめ、日常の中で出会った数少ない分かり合える人たちとの新しい人生を歩んでいきます。

あとがき

何度読んでも胸がぎゅーっと締め付けられる思いになってしまうこの作品。田中愛子の心情を察すると健気で愛おしくて切ない気持ちにさせられます。ただ普通の女の子になりたかっただけなのに…。最後ハルミンと出会いハルミンはプンプンの名前を思い出すことができなかったのはもうあの頃のプンプンは廃工場にて死んだからでしょう。これから新しい人生を歩んでいくプンプンに救いがあってよかった!そして田中愛子にもう少し救いがあれば…と思いましたがこの展開でしかこの作品は完成しないでしょう。

 

以上mangare!レビューでした!